高知県安芸市で土佐備長炭と薪の製造と販売をしている土佐備長炭一の近藤寿幸です。
随分と久しぶりのブログ更新となりました。ここ最近「一」の周りでは多くの人と情報が目まぐるしく動いています。お伝えしたいことが本当に沢山ありすぎるので何回かに分けて書き記していこうと思います。
そして、しばらくは「秀才」詠慈の力を借りていきます。「天才」と言わずあえて「秀才」と言うのは「彼の可能性は計り知れない」ということと「調子に乗らないように」という二つの意味です(笑)
11/30(火)
僕の住む高知県安芸市は豪雨でした。屋根を打つ雨音が大きく作業小屋で会話をするときもかなり声を張らなければいけませんでした。強風も伴い、道には大量の枝葉が落ちています。皆さんのお住まいの地域はいかがだったでしょうか。そういった条件に加えて、西岡さんは振替のお休み、今日は作業をあまりせず、もう一人のメンバーである詠慈と「土佐備長炭の無形文化財登録」と「土佐備長炭の海外進出」というテーマについて話し合ってみました。
「土佐備長炭の無形文化財登録」
お話しし忘れていたのですが、先日、濱田高知県知事がウチの窯の視察に来られていました。詳細は省きますが、土佐備長炭の歴史と独自性をプレゼンし、土佐備長炭を無形文化財に指定していただけるようご協力をお願いしました。
文化庁のホームページに文化財というものについて以下のように書かれています。
【文化財は,我が国の長い歴史の中で生まれ,はぐくまれ,今日まで守り伝えられてきた貴重な国民的財産です。このため国は,文化財保護法に基づき重要なものを国宝,重要文化財,史跡,名勝,天然記念物等として指定,選定,登録し,現状変更や輸出などについて一定の制限を課す一方,保存修理や防災施設の設置,史跡等の公有化等に対し補助を行うことにより,文化財の保存を図っています。また,文化財の公開施設の整備に対し補助を行ったり,展覧会などによる文化財の鑑賞機会の拡大を図ったりするなど文化財の活用のための措置も講じています。さらに,我が国を代表する文化遺産の中から顕著な普遍的価値を有するものをユネスコに推薦し,世界文化遺産への登録を推進しています。】
12/7(火)には、 高知県木炭振興会会長である森本生長さんの窯で県の文化財課の方たちと打ち合わせがあるので、何か進捗があれば追ってお話しします。ちなみに森本生長さんは、僕たちが土佐備長炭を無形文化財指定することを目指すきっかけとなった人物で、僕たちが動くはるか前から無形文化財指定に向けてご尽力された方で、15年ほど前に県から申請を却下された過去があります。
「土佐備長炭の海外進出」
国内の備長炭は海外からも高い評価を得ており世界中の料理の縁の下の力持ちとなっています。和食の歴史に欠かせない存在と言っても過言ではないと思います。
さて、皆さんはご存じでしょうか?実は備長炭は原則航空機に搭載することができません。理由は備長炭自体が可燃物であること、備長炭を粉末にすると火薬の原料となり得るためです。そのためテロ対策の観点から備長炭は搭載が拒否されてしまいます。ただ、例外的に可燃物として備長炭の搭載が許可される場合があります。それが、「和歌山県木炭協同組合の発行するシールが貼付された備長炭の箱については、航空機への搭載を許可する。」というものです。
土佐備長炭も同じように室戸市木炭振興会発行のシールは存在していますが、飛行機に搭載することはできません。
次回は、「土佐備長炭の海外進出」について掘り下げていきます。